企業インタビュー VOL.1『重要なのは、学生と社員が触れ合う時間』三和建設株式会社

 

74年の歴史を持つ三和建設株式会社では、他の企業とは一見変わった採用活動を行っています。

今回は、採用活動に関わるひとづくりグループ森本 育宏(モリモト イクヒロ)氏と丁 舞香(チョン ムヒャン)氏にお話を伺いました。

独特なインターンシップから学生と関わり方まで、様々な工夫がありました。

この記事を読めば、新たな採用の動きが見えてくるかもしれません。


会社について

三和建設が手掛けた建築物

1947年5月に創業した今年で74年を迎える会社

 

ー三和建設さんはどういう会社ですか?

森本(以下、敬称略):

三和建設株式会社は、1947年5月に創業した今年で74年を迎える会社です。

創業当時は、三和木材工業という木材を扱う会社だったと聞いています。

それから設計や構造系の技術・スキルがあったメンバーで起業していたので、戦争で焼け野原になった大阪の南側にある軍事工場の鉄骨を切って、溶接して、製造業の工場に再生していったそうです。

ですので、三和建設株式会社が設計や工場倉庫を強みにしているのは、こういった歴史があることも理由のひとつです。

経済成長期も手伝って、サントリー山崎蒸溜所の新築・改修工事をはじめ、様々な事業を拡張させていきました。

サントリー 山崎蒸留所

当社の企業理念は「つくるひとをつくる®」で、それまでにあった理念から2013年に再策定して浸透させてきました。

いまは民間100%で、どちらかというと非住宅系の建築を主に請け負っています。

特徴としては、食品や飲料などの、衛生面を担保しないといけない建物の設計・建築・施工が主流で、

他には物流倉庫の設計・施工、RCなどの付加価値のあるマンションの設計・建築、この3つをソリューションブランディングしている点です。

従業員数は現在149名、グループ会社が4社、グループ会社合わせると201名になっています。(2021/3/1現在)

 

ー 「つくるひとをつくる®」という理念はどういう思いからできたのでしょうか?

森本:

バブル崩壊後、日本の全体の市場が冷え込む中で弊社も債務超過になり、リストラを敢行したんです。

経営の再編のため、人のリストラにとどまらず、不動産のリストラ、財務のリストラも行いました。気づけば、一時は150名ほどいた社員も80名ほどまで減ってしまい、とてもつらい思いをしました。

その経験から、「企業は人なり」の考えが強まり、技術力はもちろん人間力を兼ね備えた社員をつくることが、建築においても付加価値につながるという想いで、現在の理念を策定しました。

策定のあとは、いろんな採用をやったり、アカデミーという社内大学をやったり、理念を元に様々な取り組みを行ってきています。

 

採用活動について

学生さんと社員が交流する時間をメインにしてい

 

ー 三和建設さんは変わった採用活動を行っていると伺っているのですが、具体的にどんな取り組みをされていますか?

丁(以下、敬称略):

変わったことは、たくさんやっています。

「ぶっ飛びインターン」という企画で、学生さんとただただスマブラをしたり、

「ギリギリ007!!」という企画では、普段は聞きづらい学生さんからのギリギリの質問に私たちが2時間ひたすら答え続けたりしました。

(※スマブラ:学生に大人気の対戦ゲーム)

 

あとは、他社さんとの合同イベントも変わった企画を行っています。

例えば、建設系の企業だけを集めてパネルディスカッションをしたり、

「匿名建設コロシアム」という企画では、Twitter上で匿名質問を受けて、建設会社の社長7名が質問について議論するものもやりました。

他には、「ぶっちゃけ晩餐会」と称して、オンライン上で他業種の企業を3、4社集めて、1つのテーマについてディスカッションする企画も行いました。

 

森本:

以前やった「ぶっちゃけ晩餐会」では、「コロナ禍の社会で活躍できる人と活躍できない人」というテーマで行いました。

こういったリアルタイム の話題 について、他業種だからこその様々な視点で ぶっち ゃけトー クをすることで、学生さんの「今知りたい !」に 答えながら、社会人の考えに触れてもらうことができるので、かなり好評でした。

これはシリーズ化して今後もやっていく予定です。

 

ー 他の企業さんも行うような合同説明会や、個別の企業説明会などもやられていますか?

丁:

基本的には個別の企業説明会を数多くやっていて、今年は合同説明会にはあまり出ていません。

夕方17時〜19時の学生の授業終わりを狙ってショートセミナーを開催し、基本的な会社説明もしますが、社員と触れ合う時間をメインにしています。

1時間ぐらいは、学生さんの今の悩みだったり、就活の話だったりを聞くように構成していて、それをリアルとオンラインとで複数回実施しています。

今はオンラインの方が参加者は多いのですが、リアルの方がリピート率は高いですね。

採用活動では「3コンタクト」を意識している

 

ー 採用活動をする際の基本的な考え方はなんですか?

森本:

リファラルを伸ばしていくために変わった施策を考えるようにしています。

昔は合同説明会もやってはいたのですが、今は難しい状況です。

また、ほとんどの企業が使っているリクナビやマイナビなどは、毎年掲載される企業が増えている状況で、情報が埋もれてしまったり、掲載できる情報が制限されてしまったりしているので、あまり効果はないのではないかと疑問に感じています。

そこでリファラルに力を入れようと決めました。

 

あとは採用活動において、「3コンタクト」を意識しています。

1回目は「認知してもらうこと」で、カジュアルに当社と触れてもらうことを意識しています。

今の学生は忙しいので、長い間拘束できない場合が多いです。そのためにまずは2時間のショートセミナーや、イベントに来てもらって、自社のことを認知してもらうようにしています。

 

2回目は「1回目とは違った種類のショートセミナー」に1回目に参加してもらった学生を招待します。

何度も会うと、学生の顔と名前が一致してきますし、学生も興味を持ってくれる場合が多いです。

 

3回目は「1dayのセミナーを実施」しています。

ここまでくればお互いにある程度の情報は知っているので、その後の選考会に参加してくれる場合が多いですね。

 

学生さんに気づきや学びを得てもらう

 

ー リピートしてもらう、良い口コミをしてもらうために意識して工夫されてることはありますか?

丁:

学生さんが知らず知らずのうちに抱いている就活に対する思い込みを外すことを意識しています。

例えば「就職において安定は大事ですよね」という学生がいたら、「あなたの考える安定ってなに?」と聞いてみます。

そうすると、「仕事がある」「給料がそこそこある」「ずっと働ける」みたいな答えが返ってきます。

そこに「安定ってスキルを身につけて、どこにいても仕事ができるように成長し続けられることだと私たちは考えているよ」と伝えると、何名かは「そんな視点もあるのか!」と気づきを得てくれます。

 

「安定」という言葉ひとつとってもそうですが、ひとつの物事を自分の考えではなくて、誰かから聞いた考えで固めてしまっていることも多いです。

そういった思考が変わるような関わりを意識して、学生さんに気づきや学びのきっかけを与えられるようなプログラムを考えています。

気づきや学びが感じられたと思ってくれている学生さんは、その後も説明会やイベントにリピート参加してくれることが多いです。

 

学生の考えを常に聞くことを意識している

 

ー 企画や実施する上で苦労している点はありますか?

丁:

正直苦労していますね。

企画段階では、今の学生の考え方を掴むのがすごく難しいです。

やはり年によって、状況や環境、求めているものが違うので、学生のニーズを把握するための情報集めに苦労します。

 

そういったこともあって、私たちは学生さんとリアルで会った際に「こういうイベントやろうと思っているけど、どう思う?」と直接聞くようにしてます。

聞いてみると、「それ楽しそう」「いやそれはちょっと」という声が聞けて、こちらとしてもありがたいです。

スマブラを学生さんとやる企画は、当初はウイイレを考えていたんですが、学生の意見を聞いて、スマブラに変更しました。

8;2でスマブラが多かったので・・・
(※ウイイレ:学生に人気のサッカーゲーム)

 

毎年学生の考えは違うので、常に聞くことを意識しています。

 

インターンシップについて

インターンシップはリアルな就業体験

 

ー インターンシップはどういう位置付けでやられていますか?

森本:

世の中の多くの会社のインターンシップは、会社説明で終わってしまう場合が多いです。

リアルな就業体験をしてもらおうと考えると、3日間から1週間という短期間だと難しくて、中長期での関わりが必要になります。

そのために三和建設では採用選考中にインターンシップを入れているのです。

まずは3コンタクトに則って、ショートセミナーやイベントで出会った学生に、もう一度種類の違うショートセミナーに来てもらって、その後に1dayで、建築の基礎知識や施工、設計の考え方のワークショップをグループでやってもらいます。

そして興味のある学生には選考に進んでもらい、まずは会社や社会人の概念などの部分から伝えていって、その後2次選考に進んだ学生に対して、インターンシップを実施します。

 

実際に作業所に行ったり、現場に同行してもらったりして、リアルな就業体験をしてもらえるように工夫をしています。

一般的なインターンシップだと、採用担当者が現場に連れていって「こんな感じです」と伝えますが、それではリアルな現場はわからないはずです。

実際に働いている社員の横に学生にいてもらって、打ち合わせ風景などを見せると、「怖いイメージの職人さんが優しかった」など気づきに繋がります。

そういった新たな気づきがあるようにインターンシップを組むようにしています。

 

新型コロナウイルスの影響

コロナ禍でも採用に対する考え方は変わらない

 

ー コロナの影響によって採用活動を変えた部分などありますか?

丁:

やはりオンラインを導入したことです。最初は試行錯誤しながらでしたが、今はオンラインとリアルの良いところをそれぞれ活かせるようになってきました。

採用の手段は変わりましたが、採用において学生さんに何を学んでほしいかという部分は変わっていません。

私たちは、「学生さんに成長してもらう」というのをキーワードにしていて「成長型選考」と称し、選考中に成長のきっかけを与えるためのフローや考え方を大事にしています。

 

オンラインであっても、できるだけ社員との交流をしてもらえるように企画します。

現場に行くことは難しかったとしても、一緒に働く社員とは話をしてもらえるようにしますし、そこは変わらないです。

 

森本:

採用以外の場面でも変化はあります。

建設業はどうしても現場が主になるため、クラスターになり得る状況下でそれに対応するための準備を柔軟にしていくことが大事だと思います。

 

そのため、最近は、状況や環境が変わったとしてもそこに合わせていける、アジャストできる(柔軟性のある)人材が強いと思っています。

大手の企業ではなかなか変化が難しいこともあると思いますが、中小企業は変化するスピードが早いです。

それに対応できる人材を最近は特に求めるようになりました。

 

文系である、理系であることは関係なく、人間性の部分ではそういう人にきて欲しいと採用活動中にも伝えます。

あとは、建設業はオンラインでの仕事が難しいと思っていましたが、変化しなければいけない状況になってきているので、在宅でできることとできないことを区分していってます。

例えば、定例ミーティングをオンラインで実施したり、施工図を書くことも在宅でやってもらったり、職人との打ち合わせもオンラインでやったり。コロナによる影響はそういうところにも出ています。

 


 

今回は三和建設株式会社ひとづくりグループのお二人のインタビューをお届けしました。

採用活動にあたり、建築学生との「3コンタクト」を重視していることや、学生の意見を聞いて企画を考えることなど、非常に貴重な意見を伺いました。

特に、インターンシップでゲーム等を通じて学生と交流を深めることなど、一般的な企業にはない企画内容が非常に興味深いお話でした!

 

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