新社会人インタビュー Vol.4『とにかく設計ができる会社に入りたかった』
今回は、ハウスメーカーで設計の仕事をしている女性T・Rさんにインタビューを行いました。
女性ならではの建設業界の働き方や、進学と就職を迷いながらも行った就活など、お話を伺いました。
インタビュー対象者プロフィール
【名前】 T.R
【年齢】24
【最終学歴】 某地方公立大学 デザイン系学部 卒業
【所属】 ハウスメーカー
現在の仕事について
思っていたより女性が働きやすい職場環境だった
ー現在はどんな仕事をしていますか?
地方のハウスメーカーに勤めています。
CADオペやパース作成の仕事を1年ほどやっていて、行く行くは設計の業務を担当したいと思っています。今は修行の期間として、設計の仕事に就く前段階で必要なことをやっています。
ー実際に働いてみて就職前のイメージと違うと感じることはありますか?
職場環境でいうと、思っていたより女性が働きやすいと感じました。
ここ数年、女性が働く環境作りについて建築業界で意識されていることも大きいと思います。実際に育休・産休などを使われている方も多いです。
中小企業ならではの良いギャップでいうと、1、2年目なのに任される仕事が多いことです。やりがいを感じる一方で、自分から積極的に学びにいく姿勢がないと厳しい環境ではあると感じました。
今の仕事に決めた理由
本音は、とにかく設計ができる会社に入りたかった
ー就活の際、どういう基準で選んでいましたか?
就活をしていた頃は、「自分が面白いと思えることが見つけられる会社に入りたい」と答えてました。
本音を話すと、とにかく設計ができる会社に入りたかったです。
大手の設計に行くなら、大学院卒が有利に働くことがあると思います。
そのため、大学院に進むかをかなり迷っていたのですが、私自身大学院ですごく学びたいことがあった訳でもなかったんです。
学部卒でも設計ができるところがあるなら、そこに就職したいという思いから、就活を始めました。
ーハウスメーカーに入社を目指した理由はなんですか?
一つは、大学の友達がハウスメーカーに行く割合が高く、自然とお話を聞く機会が多かったことです
私の出身大学は、学部卒で設計をしたい人が多いのが特長でした。
意識の高い学生は、がっつりインターンシップに参加して、3年生の3月、4月には内定が出ている人が多かったんです。
そこにちょっと引け目を感じていて、早く内定が決まりやすい中小企業を選んだのが一つの理由です。
あとは、今の会社がかなり早くから面談を行っていて、就活の軸ができていたことも大きいです。大手企業に比べて、今の会社に入ったら上に行けるだろうと当時は思っていました。
実際入ってみたら、全然そんなことないですけどね。
印象的なインターン
最終的には「設計がしたい」という思いの方が強かった
ーインターンに参加したことはありますか?
今の会社とあとは別のハウスメーカーと、スーゼネの2社で短期インターンに参加していました。周りに比べて数が少なかったので、就活の時は少し不安に感じていました。
私は面接が苦手だったで、インターンで人事の人と知り合っておけば、気持ちの余裕があったかもしれないなと思っています。
実は、大手ゼネコンでも内定をもらっていたんです。
施工管理だったんですが、社員さんの雰囲気もよくて「ここなら設計できなくても受けてみようかな」という思いもありました。
しかし、最終的には「設計がしたい」という思いの方が強く、設計ができる今の会社に入社しました。
ーインターンの中で印象に残っていることは?
ワークショップ形式のインターンで、間取りを考えるプログラムがありました。5、6人のグループワークだったのですが、建築出身が私しかいない状況でした。
間取りのシールを渡されて、それを組み合わせてくといった内容でした。私にとって、そのプログラムの内容は非常に物足りなさを感じたという思い出があります。
逆に考えると、その会社に入れば建築卒ということで有利に立てたかもしれないですが、他の文系出身の学生に対して就活を始めたばかりの自分は「こっちは志持ってやっているのに!」というプライドもあったのかもしれません。
就職活動を振り返って
自分も会社も、それぞれ悪い部分を分かりあうことが大切
ー就活を振り返って、もっとこうしとけばよかったと思うことは?
もっとインターンに参加しておけばよかったと思います。
それは、就活に有利だったとかではなく、企業を知る機会をもっと増やしておきたかったことが大きな理由です。
ハウスメーカーに就職すると、競合になる他のハウスメーカーの内部はなかなか見れません。そう考えると、他の会社の現場に入って勉強できることってかなりチャンスだと思っています。
ー就活中、企業にこうしてほしかったということはありますか?
細かいところですが、私服で来てくださいと言われても、スーツで行く風潮は面倒だなと感じていました。
あとは、自己開示をする機会、オープンに話せる機会がもっとあれば良いなと思います。
大手になればなるほど就活の際に1人にかけられる時間が少ないと感じています。
今の会社は、面接とは別に面談という形で、かなり深いことまで話しができたのが良かったと感じています。ぶっちゃけた話をしても、採用してくれたのが安心になりました。
自分も会社も、それぞれ悪い部分を分かりあうことが大切だと思います。
参加したインターンが少なく、引け目を感じながらの就活だったというT・Rさん。
大手の内定が出ながらもやりがいを追及した結果、たっぷり面談ができた中小に入社されたお話からは、企業と学生のコミュニケーションの大切さを感じます。
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