建築業界の若手離職の現状と原因は?今からできる3つの対策

建築業界で最大の課題になっている「若手社員の離職」

実際にどのような理由で離職が発生してしまっているか、ご存知でしょうか?

 

今回は、若手の離職が増えている原因から、離職率を減らすための対策までを徹底解説していきます。

この記事を読んで、少しでも離職率低下のためのヒントを掴んでいただければと思います。

 

建築業界の若手離職の現状

建築業界の3年以内離職率は高いと言われています。(※1)

 

なぜ、建築業界に就業した若手社員は、すぐに離職してしまうのでしょうか。

 

主な理由は「入社後のギャップ」「将来性が見えない」「長時間労働」などが挙げられます。

特に施工管理の職場では、3K(きつい・汚い・危険)ということを実感し、辞めてしまうこともあります。

 

若手は1人辞めてしまうと、その後連続的に離職する傾向があります。

最初に辞める1人」を作り出さないこと重要なポイントです。

 

また、新卒から3年以内に離職した場合、会社側の損害も気になる点です。

1人退職するだけで、採用コストや給与、退職金の他、研修コストなどを考慮すると、多くの損失があります。

 

また、マイナス面は金額だけではありません。

新卒者がすぐにやめてしまうと、社員間のモチベーションが下がったり、就活生からの評判が悪くなったりすることもあります。

会社を良い方向に進めるためには、様々な対策を打つ必要性があります。

 

(※1 厚生労働省「建設労働関係統計資料 第15表新規高等学校卒業就職者の離職状況」より)

 

建築業界の若手が離職する3つの原因

なぜ、建築業界では若手の離職が目立つのでしょうか。

具体的な理由を3つご紹介していきます。

 

就職前とのイメージのギャップ

まずはじめに、「考えていたイメージと違う」という理由で、若手が離職するパターンが多い傾向にあります。

やりたい仕事ができない、自分に合わないと感じる事が多いようです。

「ノルマが思った以上にきつい」など、予想以上のハードワークも退職する理由1つになります。

 

また、会社の雰囲気にギャップを感じることも例に挙げれます。

上司から「さっさと動け」「そこ邪魔だからどけ」など、乱雑な言葉が離職したい気持ちを高める可能性があります。

若手世代は雑な言葉遣いに慣れていない人も多くいるため、社内のコミュニケーションの取り方や雰囲気はとても重要視されます。

雰囲気が良いと思って入社した新入社員は、このギャップに嫌気がさし退職につながってしまうかもしれません。

 

こうしたギャップは、選考過程における学生とのコミュニケーションの取り方、インターンシップの実施による現場体験機会の創出などの工夫で事前に対策することが可能です。

「悪い意味での入社後のギャップをいかに減らすか」を意識した採用フロー設計、コミュニケーション設計を心がけましょう。

 

将来性に不安を感じる

会社の雰囲気や制度などに疑問を感じ、将来に対して不安と思う若手社員は多い模様です。

特に、新入社員は自らの積極的な発言は控えて、社内での先輩同士の会話などをよく聞いているものです。

例えば、上司が「うちの会社はだめだ」「ずっと嫌な仕事ばっかり」などと口にしていた場合、不安を抱く要素になってしまいます。

 

このような環境だと、将来この会社で働き続けられるだろうか、と考えて辞めたくなる社員も増えていきます。

 

自由が与えられない

社員に対する自由の無さは、若い層にとっては苦しいものです。個人の可能性を広げる要素を与えていない会社は、離職しやすいといえます。

例えば「副業を認めない」「若手に裁量権を与えない」などの項目も早期退職の原因になり得ます。

副業で経験を積んだり、若手のうちから裁量権を持ちキャリアアップできたりする会社は好まれる傾向があります。

また、趣味での有給休暇が取りづらい環境も問題になります。

上司に「趣味をバカにされた」「その程度の趣味が理由で有給は取れない」という制限が苦痛に感じる社員も多いです。

 

長時間労働

長時間労働になる傾向にある建築業界。

これが、若手社員の早期退職に繋がってしまいます。

 

本来仕事が無い日に出勤している・休日がよく変更される・残業が多いことは、新卒社員が仕事を辞めたくなる理由の1つです。

現代の若手社員にとって、休暇は重要な問題となっています。休みに対して疑問を持たれてしまうと「ブラックな会社なのかも」と考えてしまい、すぐに退職してしまいます。

また、「入社前に休日の説明が十分されていない」ことから、不満に思ってしまうことも。

事前に働くルールが明確にされないことで、休暇事情に対する不満が溜まってしまいます。

 

上記のようなことが起こると、最終的にモチベーションが下がり、若手社員の離職に繋がってしまいます。

 

若手離職の対策

 

次に、若手離職を防ぐ3つポイントをご紹介します。すぐに改善できる対策をご覧いただけます。

 

コミュニケーションの活性化

コミュニケーションを積極的に取ることで、若手社員の離職を防ぐことができます。

新人社員にはメンターをつけて、なんでも相談できる環境を整えることが大切です。

特に、ゴールデンウィーク明けは5月病になりやすく、新卒社員が仕事に対する不満を抱きやすくなる季節です。

 

5月は若手社員の話を聞いて、ポジティブなアドバイスをすると良いでしょう。

また、一緒に仕事の目標設定をしたり、その振り返りをしたり、働くことの意義を共有しながら進めるようにしましょう。

仕事の話だけでなく、趣味の話や雑談を交えることで、人間関係を良好に保つのもポイントです。

 

他にも、発言しにくい環境が、新人社員を辞めたいと思わせてしまうことも多くあります。

若手が意見を言いやすい雰囲気づくりも欠かさず行いましょう。

若手社員の意見を聞き流さずに「誰の意見でも1度受け止める」という意識を作ることが重要です。

 

評価制度の見直し

会社の仕組みに満足せず、早期退職する社員も多い傾向があります。そのため、現在の制度を見直すことも大切です。

特に給料は、社員のモチベーションを上げる要因の1つ。

 

入社前に、給与制度について詳しく説明することが重要です。

ここを怠ってしまうと、給料と仕事の比率が合わないと思い不満が溜まりやすくなります。

しっかりと給与案内をすることで、入社後に不満を持つ社員を減らし、離職を避けることが可能です。

 

成果報酬にしたり、インセンティブを渡したり、仕事の成果が評価されることで、納得して自分の給料を受け取ることができます。

また、社員のやる気も上がり、給与に不満を抱く人も減ることが見込めます。

 

それに伴い、評価基準をはっきりさせることも忘れずに行なってください。

「OOができたら10,000円アップ」など、誰でもわかるラインを設けることがポイントです。

 

インターンシップなどの実施

入社前の就活生に向けて、インターンシップを行うことも対策の1つです。

インターンシップを通じて、実際の働き方を知ってもらうことで入社後のギャップを埋めることができます。

 

また、インターン生に向けた現場社員へのインタビュー・質疑応答のコーナーを設けるのもおすすめです。

働いている人の声は、入社する際の決め手になることが多くあります。

質疑応答以外にも、オープンな時間を作ることで会社への理解が深まり、入社後のイメージをしてもらうことができます。

 

このようにインターンシップを実施することで、ギャップによる若手社員の離職率を減らすことが見込めます。

 

まとめ

若手の離職率を下げるには、

・今の若者の考えをきちんと知り、理解すること

・それに合わせて社内のコミュニケーション、制度を変えていくこと

が必要になります。

一朝一夕では改善は難しいかも知れませんが、今の時代に合わせた制度や環境を整えることで新人社員の不満を減らすことができ、ひいては会社の長期的な発展にも効果を発揮するはずです。

今回の記事を参考に、ぜひ対策を行なってみてはいかがでしょうか。

 

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